[動画] セッションの基本パターン(ロールプレイ)
本セクションは、初心者向けに、認知療法・認知行動療法の基本パターンをロールプレイで示したものです。これはあくまでも基本型ですので、この動画を参考にしながら、概念化を念頭に置きながら、状況に応じて柔軟に治療を組み立てていってください。
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タイトル | 内容 | 講師 | 時間 | |
[01] 初回セッション(導入) | セッションの構造を説明する 患者の理解の程度を確認する ⇒必要に応じて心理教育 概念化を念頭に置いて話を聞く |
大野 裕 | 04:54 | |
[02] 初回セッション(まとめ) | 初回セッションを振り返る ホームワーク用に小冊子を渡す ノートを準備するように伝える |
大野 裕 | 04:14 | |
[03] 3回目セッション | QIDS、生活、HWを振り返る 概念化を伝える | 大野 裕 | 04:45 | |
[04] 4回目セッション(導入) | QIDS or BDIを確認する 前回のセッション、生活の様子、HWを振り返る アジェンダを設定する |
大野 裕 | 03:47 | |
[05] 4回目セッション(まとめ) | セッションのまとめをする フィードバックをとる ホームワークを出す |
大野 裕 | 03:40 | |
[06] 15回目セッション(導入) | これまでの流れを振り返る | 大野 裕 | 02:39 | |
[07] 16回目セッション | 予防に向けて話し合う | 大野 裕 | 02:01 | |
[08] 認知再構成法を活用した面接 | 認知再構成法を活用した面接 | 大野 裕 | 03:22 |
[01] 初回セッション(導入)
初回セッションでは、認知療法・認知行動療法の構造全体を説明し、患者さんの理解度に応じて心理教育を行います。
[02] 初回セッション(まとめ)
各セッションの終わりには、患者さんからその回のセッションで気づいたことや気になったことを聞いて、全体をまとめます。初回セッションでは、その後の面接で気づいたことを書き留めておくためのノートを準備してもらうようにします。
この動画でホームワークとして使っている小冊子の内容は、認知療法活用サイト『うつ・不安ネット』のトップ画面から無料でダウンロードできます。
[03] 3回目セッション
この頃には、治療者の見立てを患者さんに伝えられるようにします。そのためには、1,2回目のセッションで、患者さんの全体像を理解できるように気を配りながら話を聞いていくようにします。
[04] 4回目セッション(導入)
この動画では4回目としていますが、導入部の基本型はその後も同じです。導入部では振り返りを通して、どのような話題が役に立ちそうかについて患者さんの意向を聞きながら、アジェンダを設定します。アジェンダ設定では、方略(スキル)ではなく、基本問題を含んだ具体的な問題を選びます。アジェンダを選んだ後は、その話題にあった方略(スキル)も用いながら話し合っていくようにします。話題を変える必要が出てきたときには、患者さんと話し合って決めます。
[05] 4回目セッション(まとめ)
この動画のまとめの基本型は、4回目に限らず、その後のセッションでも同じです。ホームワークは、そのセッションで話し合った内容を現実の生活で確認してもらったり、練習してもらったりするためのもので、患者さんの能力を高めるためにとても重要な意味を持っています。治療者が一方的に課題を出すことがないように、気をつけてください。
[06] 15回セッション(導入)
終盤にさしかかっていますので、これまで身につけてきた方略(スキル)や気づきを振り返ります。新しい話題が出てきたときも、これまで行ってきたことが生きるように話を進めていきます。
[07] 16回セッション
最後のセッションですので、振り返りに加えて、これまでに身についた方略(スキル)をもとに将来の問題に対処できるような話をします。最終回には治療者も患者さんも不安になりがちですので、そうした気持ちが強いときには、認知療法・認知行動療法的に話し合えると良いでしょう。
[08] 認知再構成法を活用した面接
認知再構成法の基本的な流れを示した動画で、必要に応じて非機能的機構記録表(コラム)を使います。実際の面接では、このように簡単に進まないことが多いのですが、治療者が一方的に考えや解釈を伝えるのではなく、患者さんが現実を見ながら新たな気づきが得られるように話を進めていきます。